B a s i c  W o r d s  f o r  P l a n n i n g

プランニングの基本となる12の言葉


01 | 
Design for Whom ?
誰の(何の)ための設計か?


マーヴェラスには、この仕事をするうえで「誰のための設計をするのか?」という原点がまずあります。この「誰の?」の部分を突き詰めると、その店を利用してくれるであろう「お客」のためということになるのだと考えます。なぜなら『結局のところ、経営者も従業員もお客に給料をもらっているのだ』という言葉があるように、お店はお客が来てくれて、買い物をしていただき、初めて成立するものだからです。そこで「客」とは何か?「商品」とは何か?という基本となる”ワード”を最初に理解することから始めなければいけないと考えています。ここにまとめた、これらの”ワード”はプロジェクトの度に確認されるものであり、マーヴェラスの設計指針となっているものです。

 


02 |  
What is Customer ?
客とは何か?


「客とは何か?」マーヴェラスの考えでは『雨の日も風の日も自分の貴重な「時間」と「体力」と「お金(車ならガソリン代、バスならバス賃)をかけてお店まで来てくれて、広い店内を何十メートルも歩いて商品を自分で選んでくれて、カゴにまとめ、レジまで運んでくれる。しかも現金でお金を払ってくれて、さらには(場合によって)自分で袋詰めまでしてくれて、また自分の貴重な時間と体力とお金を使って帰ってくれる』これがスーパーマーケットに来てくれる「客」ということになります。ではそのようにしてわざわざお店に来てくれる「客を迎え入れるための空間」とはどうあるべきなのか?この考えが常にマーヴェラスのプランニングの根底にあります。

 


03 | 
What is Layout ?
レイアウトとは何か?


例えば売場にある全ての商品を100とします。いつもお店に来てくれる客がその100の商品を全て知っているでしょうか?恐らく多くて50~60ぐらいではないでしょうか?古くから『レイアウトは利益の根源である』という言葉があります。この言葉の持つ意味とは?マーヴェラスの解釈ではレイアウトとは「お店に来た人が、知らず知らずのうちに限りなく100の商品に出会うことができる動線計画、配置計画」というものです。ただ、ここで忘れてはいけないことは「売場は三次元(立体)の空間である」ということです。平面的な形だけでなく、立体的な見え方も考慮しなければいけません。お店に来てくれた客に「できるだけ多くの商品に出会っていただく」ために。

 


04 | 
Customer Orientation
顧客志向とは?


昔から言われる言葉で「顧客志向」という言葉があります。よく聞く言葉ではあるけれど、その本質は「捉えどころが無いもの」というのが正直なところでは無いでしょうか?マーヴェラスではこの「顧客志向」という言葉の「顧客」の部分を「自分」に置き換えて考えています。つまり「自分志向」ということです。捉えどころが無い「顧客」ではなく、もっと身近な「自分」が行きたい店、買いたい商品、求めるサービスを考えるというものです。例えばそのお店に勤めていて、普段からこのことについて思いを巡らせている社員の方々も、一歩会社を出たら一般消費者です。「自分が消費者の代表」、「自分の家族を連れて行きたいお店」をまず考えましょうという発想です。

 


05 | 
Public Design
店舗は公共建築物である


通常「お店」というものは、ある企業が自らの企業活動のため企業側の都合で出店するものです。例えばある街のある通りに企業がお店を出店するとします。ただ、その通りを毎日利用している人にとってはそのお店は「毎日見なくてはいけない(勝手に目に入ってくる)存在」になることになります。つまり「お店が公共性を持つ」ということです。これからの時代、このような発想を持たない出店は地域に受け入れられにくくなると考えます。そうであればその街の人たちのことを考えてお店作りをするべきでは無いでしょうか?(毎日見なければいけない)お店がその人たちの生活にプラスになるような「景観」であるべきだという考えです。

 


06 | 
Comfortable Space
快適な空間とは?


数ある商業施設の業態のなかでも"スーパーマーケット"ほど客が足繁く通う店はありません。「行きたくて行く」というより、生活のため「食品を買いに行かなければならない」という必要に迫られて行く意味合いが大きいと言えます。マーヴェラスではプロジェクトの開始にあたり「スーパーマーケットをつくる」というスタートではなく、最初に「気分のいい快適な空間をつくる」というところから始めます。そしてその快適な空間に冷蔵ショーケースを置いたらスーパーマーケット。テーブルと椅子を置いたらレストランまたはカフェというように最初に「業態ありき」というところから始めないことで、型にとらわれない自由な発想が生まれることを大切にしています。

 


07 | 
For Client
クライアント好みの店をつくる


勿論「客の役に立つお店」という部分は根底にありますが、結果的にクライアントが気にいる店を作りたい。例えば趣味のことを考えれば解りやすいと思いますが、自分の趣味に関するものは誰しも大切にすると思います。そのことをお店に当てはめたら?という発想です。自分の好きな(気に入った)店は何度でも行きたくなる。クライアントがお店に何度も足を運ぶことでいろいろなことが見えてくるというか、行くたびに新しい発見があると思います。発見があり、改善される。これを繰り返す(積み重ねる)ことでお店が強くなっていく。結果「お客に役に立つ」ことにつながると考えています。これが「クライアントの好みの店をつくる」というマーヴェラスの考え方です。

 


08 | 
Feel Comfort
「心地よさ」は何から?


お店における「快適さ」「心地よさ」は何によってもたらされるのか ?ということをマーヴェラスではいつも考えています。そのひとつのキーワードが「統一感」です。つまりお客がお店に滞在するにあたり「違和感」を感じないことが「快適さ」に繋がる大切な要素だと考えています。特にスーパーマーケットは「商品の種類、形状、色彩、値札」という種々雑多な要素が混在する業態です。マーヴェラスではお店を設計するにあたり、建築やインテリアデザインだけに留まらず、商品につけるPOP、ユニホームの提案、エコバックからポイントカードまで、できる限りのデザインの提案をし、なるべく違和感のない「心地よさ」をつくりだすことを考えています。

 


09 | 
Negative to Positive
マイナスをプラスに転換する


建築の諸設備は勿論のこと、冷凍冷蔵設備、厨房機器など、それらをすべて把握した上でないと、ちゃんとした設計はできません。例えば既存の店舗をリニューアルする場合、必ず制約条件があります。建築的なものとしては建物の向きや、広さ、天井の高さや柱の位置や大きさ、様々な設備といった「動かせない条件」があります。プランニングにあたり、それらの条件はマイナスの要因となることが多いのですが、マーヴェラスでは「マイナスをプラスに転換」するように考えます。つまり「ネガティブな要因を味方にしてしまう」という逆転の発想です。「この柱があったからこそできたレイアウト」「天井が低かったからこそできたインテリア」というポジティブな結果にしたいのです。

 


10 | 
Timeless Design
タイムレス デザイン


設計に取りかかる前にまず、その施設が「何年使われるのか」ということを考えます。食品店の場合、これが以外と長く、15~20年ぐらいは当たり前です。とかく商業施設の設計となると一般的に「目新しさや斬新さ、新しさ」をクライアントからも求められ、また設計者からも提案することが少なくないかと思います。マーヴェラスでは時間を経て一層よくなる(味が出る)空間を目指しています。オープン当初は良かったが、時間が経つにつれ陳腐化していく食品店をたくさん見てきました。店側の空間のクリンリネス管理もままならず、お店側としてもそこに注意がいかないのも事実です。「飽きのこない空間を目指す」。このことは常に頭の中においてプランニングしなければいけません。

 


11 | 
Five Senses
人間は五感の生き物


今やインターネットで何でも買える時代になり、スーパーマーケットで扱う「食品」も例外ではありません。そんな中「わざわざお店にお客が来てくれる」ということについて今一度考えてみることが大切ではないでしょうか?「食品」にはネットスーパーが有り、朝方に注文すればその日の午後には家に届く。また農産物、海産物など地方の生産者から直接ものが買えます。では何故そのような便利さがあるにもかかわらず、人はお店に足を運ぶのでしょうか?『デジタル化が進めば進むほど、人はアナログを求めるようになる』と言われます。マーヴェラスでは店づくりにおいてこの”アナログ”という言葉を”五感”という言葉に置き換えて「人間のための空間造り」を常に考えています。

 


12 | 
Plus  Art & Music
「衣食住」+「芸術・音楽」


ひと昔前に「衣食住足りて」という言葉がありました。そして今は「衣食住」+「芸音」。マーヴェラスでは「お店の快適さを求める視点」として、これからの食品店には「アート」と「音楽」は欠かせない要素だと考えています。今まで通り、お店造りの基本原則はこれからも変わらないと考えますが、今後お店を利用する人間の感性は確実に変わってきます。特に若い世代は着るものは古着でいい、住むところはレンタルでいい、食事も簡単でいい、そのような価値観の人間が今、何に価値を求めているのか?これからの時代、このようなことを意識しながら店造りをしていかなければいけないと考えています。何故なら今の若い世代がこれからのお店の顧客になっていくのですから。